構造計算鉄骨 | 鋼材の性質
建築物に用いられる鋼材の品質はJIS規格で定められていて、
主に炭素含有量1.7%以下の炭素鋼が使用されています。
鋼材の長所がゆえの注意点
鋼材の長所は何といっても強度が大きいことです。
強度が大きゆえに、同じ荷重に小さな断面積で
抵抗できることになります。
つまり使用される部材は細長くスリムになる傾向にあります。
ですから、たわみや座屈といったことに注意しなければなりません。
もう一つ鉄筋コンクリートに比べて構造体が軽量になるため、
水平荷重などにより柱脚の引き抜きなどにも注意が必要です。
柱割の目安
意匠設計時や柱割仮定する際の柱割の目安は、
小規模なラーメン構造やブレ−ス構造で、
柱1本当たり30u〜50u程度の負担面積で仮定します。
断面仮定
柱や梁の断面を仮定する時はスパンの1/15〜1/20として
概算します。
使用材料の表示の解説
鉄骨 SS 400
SSは一般構造用圧延鋼材の通称です。
JIS鋼材のうちでもっと多く生産され使われている鋼材の事です。
400は引張強度が400N/mu以上を表しています。
高力ボルト F 10T
トルシア形高力ボルト(F10T)の、Fは摩擦接合用を意味しています。
10は引張強度100kgf/mm2(=1000N/mu)以上を表しています。
コンクリートFc 21
FCは設計基準強度の事で構造計算をする上で採用される強度です。
21は圧縮強度21N/mu(=1cm2あたり約210kg)を表しています。
(引張は考慮しません。)
鉄筋 SD 295
SDは異形鉄筋の事です。
295は引張強度295N/mu以上を表しています。
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